カテゴリー: 製作

220803 自動裁断機orレーザーカッターが欲しい

先日ラバーでキャラ1体作ったのだけれども、ラバーシートの切り出しが本当に苦痛で嫌だった。どれぐらい嫌だったかというのが制作中に残した一節に表れている。

パワー小学校の文脈に当てはめるのであれば最後は「ああー うあー パワー小学校」にするべき

実際制作時間の中でもラバーの切り出しにかけた時間は長く、結局数日かけることになった。実際の作業時間はそこまで長くはないものの全然楽しくない作業なのではかどらないのである。実作業時間は10時間程度な気がする。つらい。

今回制作したときのフローとしては、3Dでのモデリング、リトポロジ、UV展開をベースにした型紙の作成を行った後、ラバーシートを壁に貼りながらプロジェクターで実寸になるように調整し、ペンで書き込んだのち壁から取り外してロータリーカッターで切るということを行っている。

パーツ100個ぐらいあるとしんどかった。この時点で布幅に合わせて型紙を配置している。切り出しの際に何も考えず作業したいので。
まじでスケール合わせる作業嫌い。ちなみに使用しているプロジェクターは短焦点のもの。自分の体で投影が隠れないのが便利だが厚い生地だと位置がずれがち。
分かりづらいがこの時点でのりしろをデータ上で用意して型紙を作っている。
シートの粉を落としてからペンで記入。その後ロータリーカッターで切り出していく。

本当は型紙を作成したものをコンビニプリントなどで出力し、それを全部つなげてペンで写し取って切り出すのが良いのだろうが、切り出す作業が結局2回発生するのが面倒なのでやりたくなかった。また、今回ラバーで作成するにあたって、全てに均等にのりしろを用意しなければいけないという点も挙げられる。Illustratorなどでのりしろの大きさだけ線をオフセットするだけでのりしろがちゃんと用意できるので楽だ。

色々紆余曲折を経て楽な工程にはしているものの、結局は大変なので制作する際の大きな障壁になっていることは否めない。「制作したいけど切り出し面倒だからやる気でない、寝よう」みたいなことがザラに発生する。

ということでもっと楽にするのであれば自動的に切り出しなどを行なってくれるアイテムが欲しくなる。事始めに一般的な衣服などでの裁断機について調べてみる。

大量に作られるような布の場合は、たくさん布を重ねる延反ののち、全部一気に切る裁断を通して布を切り出す。今回はそんなたくさん作るわけではないので個人でも導入できうる一品もの向けの自動裁断機に関して調べてみる。

自動裁断機はコンピュータ支援製造(英: Computer-aided manufacturing)とも言われるとのことで、上記の動画を参照するのであれば数百万からのオーダーとなる。動画中の中でもこれはいいんじゃあないかと思ったものでも490万である。趣味人間には流石に手が出ない。そしてそんなに家も広くない。潔く諦めよう。

といってもなかなか諦めが悪いのが自分である。手に入る範囲で他の代替手段を揃えたい。

中古の裁断機を検討する

残念ながらヤフオクなどにはCAMがなかった。悲しい。当たり前ではあるが。ただ、延反したあとに切るようなKM裁断機は5000円ぐらいから手に入るようだ。そんなたくさん切らないのでいらないのだが

カッティングプロッターで代用する

布ではなく紙を切り出すカッティングプロッターであっても、薄い生地であったり、ラバーシートやビニールシートであれば切り出せるのではないかという考えである。カッティングプロッターにも色々あるが、大きなテーブルに紙を配置して切るフラットベッドカッティングプロッターとシートをローラーで繰り出しつつ切るグリットローリングカッティングプロッターがある。基本的に前者のほうが値段は高い。

グリットローリングは比較的値段も安く、中古であれば幅1000mm程度のものでも10万以下で買える場合もある。その昔利用したことはあるのだが、紙のような伸びずにハリのあるものでないとグリットローリングでは適切に切ることができない。そしてグリットローリング型では対象物を完全にカットしてしまうと繰り出しを正常に行うことができなくなるため、ハーフカットや点線カットでとどめておくか、別に粘着質のシートに生地を貼って切り出すということをやる必要がある。なので今回のように切り出しを行う場合はどうしてもランニングコストが掛かるため嫌である。そしてカッターは通常の刃を使用しているためそもそもうまくいく保証はない。使うのであれば本来の使い方である型紙の切り出しに使うのが適切であろう。

フラットベッドの場合は平面に生地を静電気やエアーなどで固定することができるため、グリットローリングではできない全カットができる。ただ布のような大型物となるとめちゃくちゃに値段が高くなる上でかい。一人暮らしのアパートに入れられる代物ではない。却下である。一応中古価格に関してはA2ノビのサイズであれば55万などで販売されている。使うのであれば正しく印刷物などに使うのが適切だろう。

裁断サービスを使う

裁断できぬのなら委託しようの心意気である。でも自分の使う生地いっつも変なのばっかりだから断られそうだしもっとお金かかるの嫌じゃん…そもそもそういうのに依頼するの面倒だしハードル高いっていう気持ちなので軽く値段だけ知っておこう。

と思ったら基本的にはすごい長さのものばかり出てくるので自分の値段解釈が合っているのかわからず評価できなかった。延反している場合の価格なのかそれとも一枚でもこの価格で切ってくれるのかわからず…。一応参照したのは以下のページである。裁断の長さ1mごとに200円なのであれば着ぐるみ1体分であれば結構安く切り出して貰えそうだ…

レーザーカッターを使う

本題はココである。布のカットに於いてはカット機構を備えるために機械的な剛性などが必要になるため、どうしても機械が大型化、高額化してしまい一般人にはなかなか手が届かない状態となってしまう。一方レーザーカッターであればそういった機能は必要ないため大型の断裁でも方式によっては比較的安価に用意できる。

ファーや合皮、ラバーなどがレーザーで切れるのかということだが、それぞれ普通に切れるらしい。ただ合皮の中でもPVCを含んでいるものの場合は有害なガスが出るためダメとのこと。なのでビニールもダメですね。

ファーの裁断。普通にきれいに切れてそう。フェイクファーはほつれ防止にもなるし出力設定難しそうだけど相性いいのかも
ラバーシート。
連続型のレーザー裁断機。すごい

昔はレーザーカッターと言うと結構な値段がするものであったのだが、3Dプリンターよろしくそこそこの値段で手に入るようになっている。ありがたい。

レーザーカッターで重要になっていくるのは、ワークサイズ、レーザー方式、波長、ワット数、吸気の有無などが挙げられる。

レーザー方式
一般的に用いられるレーザーカッターのレーザーの出力方式には、CO2レーザーとダイオードレーザーの2種類が挙げられる。CO2レーザーのほうがワット数が大きく、波長が長く、値段が高い傾向があり、ダイオードレーザーの場合はそれと対象にワット数が小さく、波長が短く、値段が安い傾向がある。

波長
いわゆるレーザーの色に当たる部分であるのだけれども、加工したいものがレーザーの波長を吸収してくれないと物体を加工することはできない。透明なアクリル板だとダイオードレーザーの波長は吸収しないことが多いため、透明なアクリル板を加工する場合はCO2レーザーを用いる必要がある。多くの場合CO2レーザーの近赤外光は吸収されるためCO2レーザーのほうが加工の幅が広い。
一方、波長が短いほど加工精度自体は高くなるため、彫刻などを行う場合は波長が短いほうが良いとされるらしい。この程度の場合で波長の長さがそこまで影響するのかとも思ってしまうが。なので表面加工などでは波長の短いダイオードレーザー、切断などを行う場合はCO2レーザーのほうがよいらしい。

ワット数
波長や焦点に合っているのか、走査速度にも依るが、ワット数が大きいほど木などを切断しやすくなるとのこと。今回の用途では布や色の付いたアクリル程度の加工で良いと考えているため、15W有れば十分じゃあないかと考えている。その論拠としてはこちらのブログを参考にした。

ワークサイズ
ワークサイズは用途に合わせてになるが、今回カットしようと思っているものであれば布の幅と長さに依存するため1500mm x 1000mmは欲しい。正直クソバカでかい。このサイズになってくるとカバーのついているものはもちろんなく、吸気なども用意できないこともあり品種としては限られる。仕方ない。というかこの項目のせいでほしい機種が1つに絞られてしまった

用途に合うなと思った機種がこちら。もちろんみんな大好きaliexpress。

大きさとしては2倍になるが4000円ほどしか違わないのなら大きい方がうれしい。家に置ければだけれども。送料込みだと為替影響もあるため込みで7万ぐらいで考えておくとよさそう。

一応ワット数に関しては以下の記述が参考になる。3mm以上の大きな木板を切り出すのであれば20wの方がいいのかも。

15w
can cutting 3mm-4mm plywood in repeat cutting on smaller area, if cut over 40cm area we suggest less 2mm wood, it can engraving    on FOAM PAPER,PAPER,BAMBOO,LETHER,FIBER,FELT,FABRIC,CARDBOARD,BALSA WOOD,STAINLESS STEEL, METAL WITH PAINT,

20w/30w upgraded
can if cut on smaller area less 20cm 5-6mm plywood in repeat cutting noproblem, if cut area over 40cm suggest less 3.5mm, it can engraving on FOAM PAPER,PAPER,BAMBOO,LETHER,FIBER,FELT,FABRIC,CARDBOARD,BALSA WOOD, STAINLESS STEEL, METAL WITH PAINT,GLASS,CLEAR ACRYLIC.

ということでモノが絞れるまで検討したが、今回の購入は見送ろうとおもう。なぜならほしいサイズのものがあまりにもでかいからである。もっとでかい家に住んでいれば買っちゃお💛となってたのだがアパート内にこんなものが家にあると邪魔すぎる。もっと荷物を減らして場所が確保できるなら一考の余地はあるかもしれない。あと加工自体は火が怖いのでベランダとかでやりたいですね。

あと出力的にどれもクラス4レーザーに値するため安全に殊に留意する必要がある。届け出などは必要なさそうではあるもの購入する際には改めて確認が必要だと思った。気をつけよう
https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/sensor/smart_s/kouden_guide_re-za.pdf

一番楽なのは目なり指なりから高出力レーザーを出してすべてを焼き尽くすことができれば楽なのに…、と思うばかりであった。

投稿者:

twitter:gen_tou

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