花粉症に打ち勝ったものの、今度は低気圧にやられていて何もする気が起きない。もっと人類を強く作ってほしかったものだ。
twitterで以下の内容が流れてきて、おおっこれはと思い早速試してみた。
VRをはじめたころから、VRでは自分の足を動かしていないという点で没入感が幾分か減っているのではないかと思っていた。そういうわけで一時期本気でVRトレッドミル『KAT WALK C』を購入しようか悩んだことがある。結局値段と部屋の場所の観点からあきらめたが。
足踏み歩行ができれば没入感も上がってワールドを探索する楽しみも増えるだろう。そして運動不足にも効果があるとありがたい。
セットアップ
今回試してはいないのだが、腰や足のトラッキングを行うにあたって、スマートフォンやNintendo Switchのコントローラーなどを使用することができる。そのため、フルトラッキング環境でない人も足を動かせるようになるらしい。
起動すると以下の画面が表示される。デフォルトで様々なソフト向けの設定が入っている。今回はVRChatを選択し、Start selected profileを押す。
以下がセットアップ画面。今回は歩きを設定するためFeet modeをクリックしてトラッカーの設定を行う。画面はすでに設定を終えている状態。
Hands modeとFeet modeがあり、それぞれ手の振り、足の上げ下げで移動する設定となっている。両方同時に使用することはできない。
Hand modeを利用する場合はコントローラーの両方のトラックパッドを押しながら歩くように自然に手を振るとキャリブレーションが完了する。この時の腰のトラッカーの方向で前が設定されるので注意。方向がおかしい場合は再度キャリブレーションを行う。実際にワールドの移動の時にもトラックパッドを両方押す必要がある。
Feet modeに関しては、何も設定していない状態だとどのトラッカーがどこに装備しているのか割り当てを行っていないため、設定を行うよう注意書きが表示される(画像は設定済みの状態)。その場合はSteamVRからviveトラッカーを管理をクリックし、それぞれのトラッカーごとに役割を設定する必要がある。なお、ここで設定してもすぐには反映されなかった。VRを再起動するとNatural Locomotionでもちゃんと認識するようになった。
もう一度 Natural Locomotion の設定画面に戻り、設定した通りにトラッカーを装備する。その状態で歩くとキャリブレーションが開始し、100%になればキャリブレーションは完了する。完了後、右下のRungameから直接VRChatを起動することができる。
なおNatural Locomotion使用中はコントローラーのスティックが使用できなくなるため、トラックパッドで移動することになる。
VRChat側での設定としてはHoloportのチェックを外し、Vive advanced controlにチェックを入れる必要がある。hand modeでは両方のトラックパッドを押して手を振る、feet modeでは片足を上げて前に進めば、正しく設定されていることになる。
使用感
思った以上に没入感が強かった。これは結構すごい。
腰のトラッカーの方向に合わせて移動するため、歩きながら他の景色を見たりすることが自然にできる。広いワールドの散策に関してはこれでやっていきたいと思うほどだった。実際に行ってみたワールドとしては『Soglio Village』というスイスの村をフォトグラメトリで再現したワールドなのだがかなり散策感があって楽しい。
デフォルトの設定ではかなり移動速度が速いため、スピードに関しては70%ぐらいがちょうどいいのではないかと思った。足の上げる高さによって速度が変わるため、高く上げるとその分早く移動できる。
イメージとして思ったことはリングフィットアドベンチャーの走っている感じに近いかもしれない。ももを上げないとちゃんと歩いてくれない。そう意味ではかなりVR上でランニングをするのに向いている感じがした。かなり上下に視界が揺れるためヘッドセットなど固定しないと酔うが。そして走るときには足元に注意しよう。ひどい目にあった。
難点としては、散策以外の移動の少ない場面では移動しすぎてしまうことなどがあげられると思う。Hand modeであればタッチパッドを触っているときだけの扱いになるため、適宜モードを切り替えて使うのがよいのではと感じた。
また、このソフトでの入力は、スティックの入力を上書きしている状態のため、移動しながらメニューを見るといったことはできない。
アバターに関しては、未検証だがフルトラッキングの際に歩行モーションをオフにする設定にしておいた方がよいと感じた。「Force Locomotion animations for 6 point tracking」のチェックをオフにすることで設定できるはず。手の位置によって変な動きになるし、そもそも動かしている足がVR上で同じように動いていないので没入感的によくない。
導入してよかったと思いつつ、フォトグラメトリワールドへの関心も高まったので幾つか見に行ってみたいとも思った。『銭洗弁天VR』とか行ってみよう。